将棋より面白い最強頭脳ボードゲーム「ユニオンキング」の楽しみ方

密度が高い多様な駆け引きやゲーム展開が特徴の最強頭脳ボードゲームの秘密や仕掛け、最新情報をお届けします。

ユニオンキングのシミュレーション3(その3)の概要説明

 

先日は、ユニオンキングのシミュレーション2(その2)についての

概要説明をさせていただきました。

 

今回は、シミュレーション3(その3)についての概要説明をさせて

いただきます。

 

前回と同様に、細かい説明は省略させていただきます。

ゲーム展開の雰囲気だけ把握していただければ、と思います。

 

まず、ホームページのリンク先(以下のpdfファイル)を

クリックしてご高覧ください。

 

pdfファイルをダウンロードして頂くと、大きく表示でき、

見やすくなります。

 

http://www.unionking.net/pdf/king_sim3.pdf

 

では、シミュレーション3の概要説明に入らせていただきます。

 

1.シミュレーション3の補足説明

  (前回のシミュレーション2とほぼ同内容です)

 

  pdfファイルにおいて、シミュレーションは、

  図1のユニオンキングの初期配置の状態からゲームを開始します。

 

  ・先手はプレイヤー1で、白コマを動かします。

  ・後手はプレイヤー2で、黒コマを動かします

  ・各プレイヤーは交互に自分の色の任意のコマを1個ずつ動かします。

  ・各コマは移動の際に、隣接したり、連続して並んでいるコマを

   飛び越すことができます。

  ・各コマは移動の際に反転させて、図形を変えることもできます。

  ・各コマは反転させずに、移動だけ行うこともできます。

  ・各図において、「青囲いの交点」はコマが移動前にあった交点で、

   「赤囲いの交点」はコマが移動後にある交点を表しています。

 

  本シミュレーションにおいては、図43で決着がついています。

  プレイヤー1、プレイヤー2 ともに各21手を終えた時点で、

  プレーヤー2の合計得点が、ちょうど100点となり、ゲームが終了

  しました。

 

2.シミュレーション3の目的

 

  シミュレーション3の目的は、ゲーム盤中央の高得点(8点)の交点上での

  合体を目指すプレイヤー1と、ゲーム盤周辺での迅速な合体を目指す

  プレーヤー2との戦略において、どちらがゲームを有利に進めることができ、

  勝利者となりやすいかを確認することです。

 

  その為、プレイヤー1とプレイヤー2は以下のような基本戦略に基づいて、

  ゲームを行うものとします。

  プレイヤー1は、なるべくゲーム盤中央にある9ヶ所の高得点(8点)の

  交点上での正2重合体コマの構成を試みて、最少合体コマでの勝利を

  つかもうとします。

  一方、プレイヤー2は、ゲーム盤中央にあるコマの飛び越しによる

  コマの迅速な移動と合体を試みて、なるべく早く多くのコマを合体させて、

  勝利をつかもうとします。

 

  前々回のシミュレーション1と本シミュレーション3との違いは、

  プレイヤー1がゲーム盤中央にある3ヶ所の高得点(8点)の交点上に

  コマを移動させる際に、

  シミュレーション1では、白の「外コマ」を反転させて移動させている

  のに対して、本シミュレーション3では、主に白の「内コマ」を反転させて

  移動させている点が異なっています。

  また、プレイヤー1とプレイヤー2とが共に慎重にタイミングを考えながら

  自分の色のコマを移動させており、共に相手の直前の一手を加味して、

  相手のコマの飛び越しを意識している点が異なっています。

 

3.シミュレーション3の結果

 

  図43のように、僅差(1点の差)で、プレイヤー2が勝者となりました。

  しかも、プレイヤー1が99点でわずかに100点には届かず、

  プレイヤー2はぎりぎり100点で勝利するという大接戦になりました。

  両プレイヤーとも、すべて正2重合体コマで構成させることができましたが、

  合体コマの交点の場所(交線の本数の違いによる基本点数の差)と

  合体コマの組数が異なっており、どちらが勝利するか終盤まで難しいゲーム展開

  となりました。

 

4.シミュレーション3から得られる結論

 

  プレイヤー1は5組のコマを正2重合体コマとして構成させ、そのうちの

  4組を高得点(8点)の交点上で合体させることができました。

  しかし、1組だけが5点の交点上での合体となり、100点に達することが

  できませんでした。

  一方、プレイヤー2は6組のコマを正2重合体コマとして構成させ、

  そのうちの2組だけが高得点(8点)の交点上での合体になりました。

  しかし、6組の正2重合体コマを構成させることができ、ぎりぎり100点に

  達することができました。

 

  今回の例では、プレイヤー2が勝利者となりましたが、

  本シミュレーションにおいても、ゲーム中にどちらかのプレイヤーが

  一手異なる手を打っていれば、ゲーム展開は全く変わっていたものと

  思われます。

  結局のところ、本シミュレーションの目的であった

  「ゲーム盤中央の高得点の交点上での合体と、ゲーム盤周辺での迅速な合体」

  との どちらの戦略の方がより優れているかの確認は極めて困難であり、

  簡単に結論が得られないとの謎だけを残すことになりました。

 

  さらに、定石を見つけ出すことの難しさを改めて感じると共に、

  ユニオンキングが真の頭脳ゲームであることを実感するに至りました。

  私が本シミュレーションを行った際に考えていたことのすべてを、

  余すところなく詳細に記載したいところですが、大変な長文となりますので、

  割愛させていただきます。

 

  実は、シミュレーションは、これまでに何百回と行ってまいりましたが、

  定石どころか、最初の一手さえ、何が最適な一手なのかわからずにおります。

  あるパズル作家の方が言っておられましたが、

  「謎には底知れぬ魅力があります」という言葉の意味をかみしめております。

 

それでは、以上で、「ユニオンキング」のシミュレーション3(その3)の

概要説明を終了させていただきます。

 

よろしければ、前回や前々回のpdfファイルもダウンロードしていただき、

ゲーム展開を比較してみてください。

 

http://www.unionking.net/pdf/king_sim1.pdf

 

http://www.unionking.net/pdf/king_sim2.pdf

 

http://www.unionking.net/pdf/king_sim3.pdf

 

なお、「ユニオンキング」に関する概要やルール等、詳細な説明について

知りたい方は、以下のリンク先の各イメージボタンをクリックして、

ご高覧願います。

 

http://www.unionking.net/king-guide.html